弓と松ヤニ

右端のダイアルを回すと、黒い部分が左右に動きます。

バイオリンの準備ができたので、いよいよ弾いてみます！
と思って弓を手に取ってみると、毛がゆるゆるです。
まさか不良品！？1万2千円セットなだけに！
と思ったものの、良く見てみると弓の手元の端にダイヤルのようなものがあります。
実際に触ってみると回ります。

もしやと思ってクルクル回してみると、毛を張ってる黒い部分が動いていきます。
なるほど、これで毛の張力を調整できるんだな、と思いながら毛がピンとなるまで回してみました。
よしこれでOK！！！

そしてバイオリンを見よう見まねで構えて、弓を弦に当て、弾いてみると
スカーーーーーーーーー・・・。
あれ、音でないし・・・。
しずかちゃんのようなギリギリとかギャーという音を予想していたのですが、全く逆でまともな音が出ません！

何かコツがあるのかなぁと角度を変えてみたり、思いっきり毛を弦に押し付けたりしてみたものの、一向に音が出る気配はありません。
スッカスカです。
必死に腕を左右に振りながら摩擦力アップしてみるものの、やっぱりスッカスカです。
ふざけんなバイオリン！！！

疲れたのでインターネットで調べてみると、どうやら弓の毛には松ヤニを塗って、弦に引っかかるようにするようです。
確かに松ヤニと言えばベタベタしてるものなので、それが毛に付いていたら音が出そうな予感がします。

初めから塗っといてよ、とも思いましたが、気を取り直して松ヤニを塗ることを考えましょう。
そもそも、松ヤニってどこで売ってるんでしょう。
やっぱりホームセンターかなぁ。
確か塗料のコーナーに置いてあったような気もします。
松ヤニなんて買ったことも使ったこともないけど、種類とかあるんでしょうか。
間違って合わないの塗っても嫌だし、これもちゃんと調べてからの方がいいなぁ、と思ったのが幸運でした。

調べてみると、小さな円形の入れ物に茶色い物が入っている松ヤニの紹介写真がありました。
うん、確かに松ヤニっぽいね。
茶色いしこんな感じこんな感じ。
・・・。
っていうか初心者セットに付いてたし！！！

そうです。あの謎の物体が松ヤニだったようです。
そりゃね、一回あけて中は見てるんですけど、松ヤニってドロっとした液状のもの想像するじゃないですか。
謎の物体は明らかに固形。
知らない人はこれ見て松ヤニなんて思わないでしょう。

ともかく、ホームセンターで木工工作に使うようなドロッとした松ヤニ買ってきて、毛に塗らなくて良かったです。
あぶないあぶない・・・。

ということで弓に松ヤニを当ててこすってみたのですが、松ヤニが固形なだけに、塗れているのかさっぱり分かりません。
何回もこすってみると、松ヤニの表面の色が変わってきて塗れてるような気もします。
でもね、ほんとに何回もこすっても全然塗れてるような感じではないのです。
しょうがないのでもう一度調べてみると、どうやら新品の松ヤニは表面が固まっているのでそのままではまともに塗れないらしく、買ったばかりのものは表面にカッターなどで###のような傷を付けると良いらしいです。

またしても無駄な労力を使って必死に松ヤニを塗っていましたが、 ###と傷を入れてやってみると、良い感じに塗れました！
毛の方にも松ヤニが付いて、触ってみるとさっきまでサラサラだった馬の毛に、抵抗が付いた感じがします。（あまり毛は触らない方が良いようです）

さぁ、これでいよいよバイオリンの音を奏でる準備は万端でしょう！
さっそうと（見よう見まねですが）バイオリンを構え、いざ音を出してみると、ようやくまともに音が鳴りました！！！
バンザ～イ！バンザ～イ！！！

言うまでも無く疲れたのでこの日はこれで終了です。